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箱根・旧東海道沿いの「甘酒茶屋」で春の到来に向け季節が移ろう

春を待つ甘酒茶屋の店内

春を待つ甘酒茶屋の店内

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 まだ寒さが身に染みる箱根・旧東海道沿いの「甘酒茶屋」(箱根町畑宿二子山、TEL 0460-83-6418)にも春の到来を予感させる季節の移ろいが見られ始めている。

穏やかな日々が来ることを願って、七夕飾りを付ける山本さん(2021年7月)

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 江戸時代から変わらない製法で、地場産のうるち米と米麹のみで仕込んだ無添加の甘酒と、きねでついた餅を炭火で焼き上げた力餅が名物の「甘酒茶屋」。十三代目の山本聡さんは「私たちの商いも400年の歴史の中で最も厳しい状態が続いてきた」と、ここ数年に起きたいくつかの困難な出来事を振り返った。

 噴火警戒レベルの引き上げと大涌谷園地への立ち入りが規制(2015年)、台風19号の記録的な豪雨と箱根登山鉄道の運休(2019年)と続き、新型コロナウイルス感染症の感染拡大と続いた。山本さんは「このころから旧東海道を歩いて来店する一人旅の方が増えた。色々な事情を持ちながらも元気に箱根の峠を越えていた姿に元気をもらえた」と話す。

 昨年の七夕、山本さんは多くの願いをこめて七夕飾りを今まで以上に多く飾った。「そうすれば穏やかな日々が来るように思えた。織り姫(おりひめ)さまと彦星(ひこぼし)さまが天の川を渡って出会えれば願いがかなうように感じていた」が、あいにくの天候だった。

 「でも」と山本さん。「天の川は見えず2人が出会うところは確認できなかったが、力餅を2つ焼くとぷーっとふくらんで2つがくっついた」と話す。今から半年前の出来事。「今、箱根や小田原では多くの人ががんばっている。今年の七夕は笑顔で迎えたい」と話す。

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