湯河原温泉で5月26日、みこしが温泉の湯を浴びながら2キロの温泉街を練り歩く「湯かけまつり」が開催される。
華やかに進む芸妓衆のみこし、女性神輿体験ツアーのみこし、地元神輿会のみこし3基、合わせて5基が、沿道に用意された1000たる(約60トン)の温泉の湯を浴びながら進んでいく。観客はみこし目掛けて威勢よく湯をかけ、担ぎ手は温泉を浴びながら気勢を上げる。その光景は温泉地ならではの祭りの風景。メーン会場となる湯河原観光会館前広場とフィナーレ会場の泉公園では、みこしが会場内を練り歩き、さらに盛大に湯がかけられ迫力満点となる。
「この祭りは江戸時代に始まったとされている」と湯河原温泉観光協会の久能木孝一さん。「湯河原の湯は効能が高いことから温泉をたるに詰め、大名家や御用邸に献上された『献湯みこし』が出発の際に、道中の安全を祈願してお湯を掛けておはらいをしたことが起源」と話す。
担ぎ手も湯をかける観客にも縁起がいいため、毎年多くの見学者が集まりにぎわいを見せる。女性向けに、湯かけみこしの担ぎ手になって祭りに参加する「湯かけまつり女性神輿体験ツアー」の参加者も募集。毎回好評の企画で今回で19回目。地元神輿会のメンバーが担ぎ方などをレクチャーする。
久能木さんは「担ぎ手と観客とが一体となって楽しめる湯河原温泉ならではの祭り。湯河原の魅力を十分に感じられる催し。ぜひ参加していただければ」と呼び掛ける。