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山北町で「田んぼアート」の田植え始まる 地域のヒーロー「蒸気機関車D52」再現

「おだあし田んぼアート」の田植えの様子(撮影=松下善彦)

「おだあし田んぼアート」の田植えの様子(撮影=松下善彦)

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 小田原足柄異業種交流勉強会のプロジェクト「おだあし田んぼアート」が6月3日、「蒸気機関車D52」を田んぼアートで再現するため田植えを行った。

田植え前に行われた報徳二宮神社による「お田植(たうえ)祭」

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 天候に恵まれた当日。1年間の作業の安全と豊作を願って恒例の報徳二宮神社による「お田植(たうえ)祭」が行われた。参加者も予定通りの田んぼアートが完成することを願ってから田植えに入った。

 田んぼのある山北町は「鉄道の町」。1889(明治22)年から東海道本線の箱根越えのルートとして開通した御殿場線の拠点駅としての役割を担ったのが山北駅。連結操車の操作のため多くの鉄道マンが働き、大正から昭和にかけて栄えていた。

 箱根越えのための路線は、国府津駅から沼津駅まで。活躍したのは「蒸気機関車D52」。当時のエース級の機関車で、客車を牽引して勇ましく、箱根越えのヒーローだった。同プロジェクトの中心メンバー・志村成則さんは「時代と地域のヒーローを田んぼアートで挑戦してみたかった」と思いを話す。

 参加者は、山北町は鉄道交通の要として、地域の水源としての役割を担ってきていることに思いをよせて田植えを行った。「お天気に恵まれ最高に良かった。うちの子どもは遊びに夢中」「秋が楽しみ。素手で田植えすると、大人も子供時代に戻ることができる」「楽しかった。本物のD52も見に行く予定」などの声が上がった。

 田植えが終わった後、子どもたちをが参加して「田んぼかけっこ競技」が行われ、どろんこになりながら笑顔で走っていた。

 志村さんは「カエル、オタマジャクシ、ホウネンエビなども『なにごとか?』と顔を出し参加者を喜ばせていた。今年は精密な設計図を作って臨んだ。秋にはすばらしい田んぼアートが完成する」と期待を寄せる。

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