富士屋ホテルチェーン(箱根町宮ノ下)は、使用していたプラスチック製ストローを環境に優しい生分解性ストローに変更した。
ホテル・ゴルフ場・レストラン・保養所などの施設で年間約17万本のプラスチック製ストローを使用していた富士屋ホテルチェーン。使用資財の購買を担当する八澤篤さんは「現場から廃プラスチックによる広域的な環境汚染や、漂着ごみによる海岸環境の悪化などに対応するための取り組みをしたいとの声が上がり生分解性ストローに変更した」と経緯を話す。
プラスチック製ストローに変わる素材として、紙を含めて数種類を選定して実用テストを実施。機能、味、形態変化などを検討した結果、「生分解性ストロー」の使用が決まった。
今回導入した生分解性ストローは、トウモロコシなどのでんぷんから得られる乳酸を原料とするポリ乳酸系コンパウンド樹脂製。八澤さんは「植物由来の自然循環型樹脂のため、使用後は分解する。焼却された場合でも紙と同様に燃焼エネルギーが低く、有害物質を含む燃焼ガスが発生しない特性がある」と話す。
導入対象施設は、富士屋ホテル別館旧御用邸「菊華荘」、湯本富士屋ホテル、箱根ホテル、富士ビューホテル、フルーツパーク富士屋ホテル、仙石ゴルフコース、レストランすみれ亭、レストランあやめ亭、茨城ゴルフ倶楽部レストラン、フュージョンダイニングF、霞ヶ関別亭桂、ヴィラ本栖、二の平渋谷荘の各施設。現在休館中の富士屋ホテルは、2020年夏のリニューアルオープンと同時に導入する。