「雉子亭豊栄荘」(箱根町湯本茶屋、TEL 0460-85-5763)が実施している「早朝の旧街道ツアー」が外国人観光客などに喜ばれ参加希望者が増えている。
旧東海道沿いの自然あふれた環境の中にある「雉子亭豊栄荘」。雉(きじ)料理を出す旅館として知られたことから、作家で画家でもある武者小路実篤が「雉子亭豊栄荘」と命名。約400年前の奥飛騨の合掌造りの古民家を移築した離れは「離れ雉子亭」と呼ばれている。
和風の旅館の庭園を歩きながら楽しむ宿泊客が多いだけでなく、「箱根の自然を楽しみたい」との要望も多いことからツアーを実施したところ、外国人観光客に好評でSNSを通じてツアーのことが広まった。
3代目主人の原健一郎さんは「箱根にある『自然』に早朝という『時間』を設定し、さらに旧街道の持つ『歴史』を加味して箱根の魅力を体験してもらうツアーとして実施している」と話す。
先日もイギリスから来た宿泊客が旧街道ツアーに参加した。原さんは「前夜は雨だったが、見晴らし茶屋からの相模湾の朝焼けが美しく、富士山にかかっていた雲はサーッと晴れた。箱根神社、石畳、最後は甘酒茶屋で主人がサッカーイギリス代表のユニホーム姿を披露して歓迎。箱根の自然と歴史、そして人情。大変喜んでいただけた」と振り返る。
原さんは「箱根の自然と歴史が私たちの最大の資産。今後もこれらの力を借りて魅力的な箱根を多くの人に紹介していきたい」と意欲を見せる。