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箱根の「山のホテル」のツツジ、今年はひっそり 代わりにドローン映像配信

休館中の「山のホテル」庭園で咲き誇るツツジ(撮影=5月13日)

休館中の「山のホテル」庭園で咲き誇るツツジ(撮影=5月13日)

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 箱根・芦ノ湖畔「小田急 山のホテル」(箱根町元箱根)のツツジが、今年は休館中のため庭園でひっそりと咲き、現在は静かに次の季節の訪れを迎えている。

観覧者なしで行われた富士山とツツジの競演

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 三菱の創始者である岩崎彌太郎の弟・彌之助の長男である岩崎小彌太男爵が1911(明治44)年、箱根・芦ノ湖畔に10万坪の土地を購入して別邸を建設した。これが「小田急 山のホテル」のルーツ。

 岩崎小彌太男爵は、ツツジやシャクナゲを使って別邸の庭園を造り上げた。シャクナゲの中には、男爵が留学先のイギリスから取り寄せたものもあり、それらは日本で最初に輸入された西洋シャクナゲともいわれている。

 約30種3000株のツツジと20種300株のシャクナゲが作り出す光景は、富士山や芦ノ湖と相まって訪ねる人々に感動を与えてきたが、今年は4月26日~5月31日の間、臨時休館。ツツジは5月10日~15日ごろに見頃を迎え、色とりどりに咲き誇った。

 ホテルでは、ツツジの開花を楽しみにしていた人や外出を自粛している人に向けて、ホテル公式ホームページの「スタッフブログ」で、ツツジの開花に合わせドローンで撮影したツツジの映像を定期的に公開し、「バーチャル散歩」を楽しめるようにした。閲覧者からは、「見ている我々を勇気づけるように咲いている。力いっぱい咲いている」などの声が寄せられている。併せて、4月26日から「庭園ミニストーリー」として庭園の歴史の紹介記事を掲載している。

 閉館中にもかかわらず精いっぱい咲いたツツジは、5月19日ごろに見頃を終えた。6月には、来年も美しく咲いてもらうことを願って、庭園の土壌を整える「お礼肥(れいひ)」が行われる。

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