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箱根・仙石原にブックカフェ「本喫茶わかば」 芸者置屋だった嫁ぎ先の実家で開店へ

「仙石原に人と本とをつなぐ場所を作りたい」と話す廣田いとよさん

「仙石原に人と本とをつなぐ場所を作りたい」と話す廣田いとよさん

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 東京で校正者として働いていた廣田いとよさんが、嫁ぎ先の箱根仙石原にブックカフェ「本喫茶わかば」をオープンする。

廣田さんの活動は「一箱古本市」から始まった

 開店日の3月20日は、近隣にある冬季休園中の町営植物園「箱根湿生花園」がオープンする日であり、そろそろ仙石原にも春が訪れる時期でもある。それまでの期間に、内装工事や備品の設置など開業作業と準備が行われる。

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 廣田さんが仙石原でブックカフェをオープンする経緯には「すてきな縁」があったという。きっかけは「一箱古本市」。それぞれが読み終わった本をみかん箱に入れて持ち寄り販売するイベント。出店を重ねるにつれ出店者同士のつながりが広がった。

 その広がりの一つが、1日だけ街をまるごと本屋にする「小田原ブックマーケット」。その企画を手伝うチャンスに恵まれた。その後、古本市だけでなく、各種のイベントへの招待が続いた。廣田さんは様々な場所で「本のある風景」が広がっていく実感を持てるようになったという。

 さらに、「一箱古本市」で箱根生まれ、箱根育ちの伴侶とも出会い結婚。東京から箱根・仙石原に活動拠点を移した。仙石原地区は、秋に見頃を迎える「すすき草原」、ラリック美術館、ポーラ美術館、星の王子さまミュージアム、箱根ガラスの森美術館など観光スポットも多く、箱根登山バス「仙石案内所前」のバス停が近く、高速バスで「バスタ新宿」や羽田空港へも直通バスがある。

 「でも・・・」と廣田さんはあることに気付いた。それは「本と巡り会える本屋や、本を読める場所が仙石原地区にはほぼ皆無であること。もしかしたら仙石原だけでなく箱根町にないのかもしれない」と。その気付きが「自分がこれからも住み続ける場所に、一人でも気軽に入れる『まちの読書室』の役割を果たせる場所を作りたい」という思いが芽生え大きくなった。

 嫁ぎ先の実家は、築70年を越える日本家屋。戦後、箱根の芸者置屋「若乃家」として始まった建物で、夫の祖母が女将として切り盛りしていた。平成に入ると若乃家は土産品店に転身。祖父の畳店とともに繁盛していた。「お二人が他界してからは、約10年間、空き家だった。この『若葉みやげ店』と『若葉畳店』を使わせていただけることになり、屋号を引き継ぎ、ブックカフェ『本喫茶わかば』としてオープンすることになった」と経緯を話す。

 店舗の改装にあたりクラウドファンディングを活用。既に多くの支援者があり目標額を達成している。3月20日(オープン後)の営業は、水曜~金曜=13時~19時、土曜・日曜・祝日は10時~18時。月曜・火曜定休。

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