小田原市郊外の東栢山(ひがしかやま)地域で、黄色に咲き誇る菜の花と雪を抱く富士山が競演する光景の中をロマンスカーが走り抜けている。
この光景にレンズを向けるのは、小田原など県西部地域の風景を撮り続けている小澤宏さん。「菜の花の美しさは格別で圧倒される。『金次郎のふる里を守る会』の方々が種から育てている。コロナ禍の影響で植栽する面積は縮小されているが美しさに変わりはない」と話す。
小澤さんがここで撮影を始めたのは3年ほど前。菜の花が見頃になると県外から訪れる人もおり、各自が好みのアングルで撮影している。中には乗車していて車窓から菜の花が咲く様子を見て下車して訪れる人もいたという。
「黄色の菜の花。白く雪を抱く富士山。そしてロマンスカー。ロマンスカーの色が車両により異なるのも楽しみの一つになっている」という。小澤さんは「県西部地域の季節は、梅・菜の花・桜が教えてくれる。これからも地域と季節にレンズを向け続けていきたい」と話す。