箱根小涌園「天悠」（箱根町二ノ平）は、休業していた国登録有形文化財建造物を活用した「蕎麦（そば） 貴賓館」を9月16日に再オープンする。

「蕎麦 貴賓館」で提供される「箱根山膳」

　1917（大正7）年に、藤田観光のルーツである藤田財閥創設者の嫡男・藤田平太郎男爵の別荘として建てられた貴賓館。1948（昭和23）年には9室の旅館「箱根小涌園」として開業。その後も建築物、庭園共に大切に保存され、2001（平成13）年に国の有形文化財建造物に登録された。2006（平成18）年に「蕎麦処」としてリニューアルし「蕎麦 迎賓館」となった。以来、105年の歴史を持つ由緒ある空間の中で営業を続けていたが新型コロナ感染防止のため休業していた。

　「蕎麦 貴賓館」では、契約の畑から仕入れる北海道北竜産そば粉を使った自家製麺を提供する。今回の再オープンでは、旬の食材や地場の食材を加えてメニューを考案。「箱根山膳」（3,200円）、「箱根大文字膳」（5,800円）のほか、「北海道北竜産 冷蕎麦膳」（2,300円）、神奈川ブランド「自然薯とろろ冷蕎麦膳」、「秋の冷蕎麦膳（箱根大平台豆乳とクルミのそば）」（以上2,900円）などを提供する。

　箱根小涌園「天悠」の松木清美さんは「『蕎麦 貴賓館』が営業を休止していた期間に、『早く再開してほしい』という要望を多く頂いた。この度、1年8カ月ぶりに営業を再開することができた。より一層、おいしい食事を味わっていただければ」と来店を呼びかける。

　営業時間は11時30分～15時。火曜・水曜定休（祝日除く）。