「あじさいの里」「あじさいまつり」などで知られる神奈川県開成町で5月25日ごろに開花を始めたアジサイが6月10日ごろから順次、見頃を迎える。
1977(昭和52)年にアジサイを町の花に制定した開成町。翌年から実施された「ほ場整備」により効率の良い農作業の体制が整うも、里山としての自然の景観が一部失われる結果となった。
そこで1983(昭和58)年から、水田地帯の農道や水路沿いに約5000株のアジサイを植栽。その植栽面積は17ヘクタール、植栽延長は10.6キロに及ぶまでとなった。田植え直後には、緑一色に染まった田んぼとアジサイの花が虹色に咲き誇る光景となり、「あじさいの里」が開成町に誕生した。
6月7日現在の開花状況は、青色のアジサイから開花し、赤色や白色は徐々に開花の予定で、全体の見頃は「6月12日前後」と見込まれる。こうしたアジサイの植栽から遅霜対策、草刈り、水やり、剪定(せんてい)などの作業は、開成町の住民、「あじさい愛好会」、老人会、「いきいき水やり隊」などのボランティアが中心となって行っている。併せて、「あじさい里親」制度も導入。親代わりとして育てている。
「開成町あじさいまつり」の開催日は6月10日~18日。