昔ながらの製法で作られた素材を日本各地から選び、そのうまみを生かして中華そばを提供する「岩三郎(いわさぶろう)」(小田原市成田、TEL 0465-46-9590)が7月27日にオープンする。
正式オープンに先立ち7月22日10時30分にプレオープンした「岩三郎」。2時間半で100杯以上を提供する結果になり、店内はにぎわいを見せた。大半の客が「素材に徹底的にこだわって作る中華そば」に期待を持っての来店。店主の稲葉勇介さんは「大変有り難い。私どもの中華そばへのこだわりを応援してくださっているように感じた」と喜びを隠さない。
稲葉さんは、長年にわたりスーパーなどの食材選定の業務を行ってきた食品素材のプロ。蓄積されたノウハウと情報は日本のみならず世界各国にまで広がっている。手をかけられて作られた食材や調味料から生まれる自然なうまみを中華そばに生かしていくことを目指している。
選んだ食材や調味料は、みつせ鶏(佐賀)、大山鶏(鳥取)、麦小町(国産豚肉)、九条ネギ(産地は季節による)、丸嶋醤油(小豆島)、海塩・海の精(伊豆大島)、三河みりん(愛知)、わかめ(鳴門)、穂先メンマ(岩手)、トリュフ(フランス)、寿司用海苔(明石産・小田原加工)、かまぼこ(南足柄)、宗田鰹節(焼津)、干椎茸(二宮)、サバ節(伊豆)、アジ煮干し(産地は季節による)、イワシ干し(青森)、ホタテ(北海道)など。稲葉さんは「選んだ食材を食べていただく人に積極的に伝えている。その方が食材が喜ぶような気がするから」と話す。開店告知のツールにも食材一覧を明記している。
稲葉さんの思いを受けて調理を担当するのは谷川清さん。開店の1年前から準備を重ねて、食材や調味料のバランスづくりに多くの時間を費やし、現在の味に仕上げている。麺類では、中華そばのほかにチャーシューワンタンメン、ワンタンメン、チャーシューメンのほか、1個60グラム強の特大サイズの焼売(シューマイ)、ラーメンスープとカレールーを合わせたカレーなども用意する。
稲葉さんには忘れられない味があるという。「若き頃、エジプトの調理師が作ってくださった『モロヘイヤのスープ』。初めて心に染み渡る味だった。そのときの感動を、中華そばで再現していきたい。ぜひ味わっていただければ」と来店を呼びかける。
営業時間は、6時~14時30分。日曜定休(第5日曜は営業、翌月曜休業)。