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小田急ロマンスカー・VSE50002、ラストラン迫る ファンから惜しむ声

箱根路を走破する小田急ロマンスカー・VSE(50000形・50002編成)。開成駅~新松田駅間で(撮影=穐田英則さん・2018年11月11日)

箱根路を走破する小田急ロマンスカー・VSE(50000形・50002編成)。開成駅~新松田駅間で(撮影=穐田英則さん・2018年11月11日)

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 惜しまれながら2022年3月11日に定期運行を終了し、9月24日にラストランを迎える小田急ロマンスカー・VSE(50000形・50002編成)にファンから惜しむ声が上がっている。

小田急ロマンスカー・VSE(50000形)の50002編成(右)と50001編成(左)が並ぶ

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 洗練されたフォルムとシルキーホワイトのボディで人気を博し「白いロマンスカー」と呼ばれたVSE(50000形)。「VSE」はVault Super Expressの略で、Vault(ヴォールト)とはドーム型の天井や空間を意味する言葉。室内は従来のロマンスカーより45センチ高くドーム型の天井を実現、快適性を高め乗り心地を良くしていた。

 2004(平成16)年に第1編成(50001)、翌年に第2編成(50002)が完成し、2編成体制で運行。新宿から箱根湯本に向けて延べ600万キロを走行し約2000万人の乗客を箱根に運んだ。現在は臨時ダイヤによるイベント列車として活躍しており、感謝の気持ちを込めたメッセージ「ありがとうVSE!~Special Thanks & Forever~」を掲出して走行している。

 その姿に魅了されながら定期運行終了後も「ロマンスカー・VSE」にレンズを向けている穐田(あきた)英則さんは「2023年秋ごろにVSE引退との話を聞いたときは、身震いするほどのショックを受けた。その直後、さっそくVSEの写真展をやりたいと熱く思い、ロマンスカー好きの写真仲間を集めて写真展を開催。その後、憧れだったロマンスカーミュージアムでの展示も実現できた。その中で、1編成のラストランが9月24日になると聞いた。いよいよカウントダウンで日に日に寂しさが募る。場所、時間帯を問わず、いつどこから撮っても美しい車両は他にはないと思う」と評価する。

 同じく「ロマンスカー・VSE」に魅せられた樋口聡さん(足柄上郡開成町在住)は、「迫力あるVSEが2編成並ぶ風景は、迫力倍増で撮りがいのある風景」と話す。撮影のために2編成がすれ違う場所と時間を特定して撮影を続けてきた。「もっとVSEの2編成が並ぶ姿を撮影したかった。もう見られなくなるのは残念」と話す。

 小田急電鉄は、ラストランに向けて「さよなら50002編成~ロマンスをもう一度、車窓風景を楽しむ旅~」(9月10日・16日・17日)、「VSE50002編成フォトセッションIN喜多見」(9月18日)、「ありがとう50002編成~VSE2編成最後のランデブーミステリーツアー~」(9月23日)、「VSE車両技術講座(オンライン)」(9月9日)を開催するほか、特設WEBサイト「ありがとうVSE!~Special Thanks & Forever~」を発信している。

 VSE(50000形)で残る1編成(50001編成)は、2023年12月に引退を予定している。

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