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箱根の夜空に大文字焼きと花火の競演 盆踊りも30年ぶりに復活

大文字焼きと花火の競演(撮影=遠藤詠子さん)

大文字焼きと花火の競演(撮影=遠藤詠子さん)

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 送り盆に当たる8月16日の夜、1921(大正10)年から続く「箱根強羅夏まつり 大文字焼」が行われ、明星ケ岳に「大」の文字が燃え上がり、2000発の花火も打ち上げられた。

点火時間の19時30分頃にも雨が降っていた

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 明治の後半から大正にかけて、箱根には多くの貴族・宮家が来訪。宮城野村の青年たちが「たいまつ」を焼いて奉迎したことが「大文字焼き」の始まり。明星ケ岳の尾根で「たいまつ」を燃やして歓迎したこともあり、宮家だけでなく旅館の滞在客にも喜ばれたという逸話が残っている。

 標高924メートルの明星ケ岳の山腹にともされる「大」の文字。使用するたいまつは箱根一帯に自生する「箱根篠竹」。長さ3メートル・直径30センチのたいまつを300本ほど用意し、「大」の文字の輪郭に沿って配置。19時30分過ぎに一発の花火が打ち上げられ一斉に点火する。宮城野青年会のメンバーを中心に、箱根強羅観光協会と地元企業の若手スタッフ約60人が担当した。

 毎年、大文字焼を楽しみにする箱根写真美術館の遠藤詠子副館長は「朝から雨が降ったり止んだりを繰り返す天候の中で行われた大文字焼。明星ケ岳に虹が架かり幻想的な景色に出合えた人もいた。点火の時間にも雨が降るも、くっきりと鮮やかに大の字を描き出していた。花火との競演はとても良かった」と振り返る。

 主催する箱根強羅観光協会の田村洋一会長は「天候に左右されながら準備をしてきた今年の大文字焼き。2万5000人を超える方々が箱根恒例の夏の風物詩を楽しんだ。『良かった』『きれいだった』の声を頂き疲れが吹き飛んだ」と話す。

 田村さんによれば、今年は2つの挑戦をしたという。「一つが30年ぶりに盆踊りを復活させたこと。作詞が西条八十、作曲が中山晋平という『強羅おどり』を参加者で踊り楽しんだ。その昔に踊ったことのある人から教わり湯本見番の協力を得て再現した。もう一つが『大文字焼き保存会』を立ち上げて、後生に伝えていくための作業を始めたこと。いずれも地域にとっては大切なこと。いつまでも大文字焼きが続いていくことになるはず」と先を見据える。

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