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願いを込めて箱根の夜空に大文字焼と花火の競演(2) 松明(たいまつ)への思い

有縁無縁の霊を慰める「盂蘭盆(うらぼん)」の送り火として「箱根強羅温泉 大文字焼」が8月16日に開催される。その起源は明治の後半から大正の時代までさかのぼる。当時、箱根には多くの貴族・宮家が来訪していた。宮城野村の青年たちが「松明(たいまつ)」を焼いて奉迎。時には向山(明星ケ岳)の尾根で燃やして歓迎したこともあったという。宮様ばかりか旅館の滞在客にも喜ばれたという逸話が残されている。その後、強羅で夏を過ごす避暑客の慰安と「盂蘭盆(うらぼん)」の送り火として行われるようになった。使用される松明は箱根一帯に自生する「箱根篠竹」で作られる。長さ3メートル、直径30センチの松明を250本~300本用意して、「大」の文字の輪郭に沿って配置する。当日は、点火の合図として打ち上げられる一発の花火で一斉に着火される。主催する「箱根強羅観光協会」(箱根町強羅1320-185、TEL 0460-82-2300)の会長・田村洋一さんは「今年も幻想的な大文字焼になると思う」と話す。写真は燃える松明。(写真提供=箱根強羅観光協会・強羅温泉旅館組合)

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