人気パティシエの鎧塚(よろいづか)俊彦さんが小田原市早川地区にある石垣山一夜城歴史公園前でスイーツショップやカフェ、生産農園、直売店舗などを展開する事業の準備に入った。
同地区は小田原市が進めてきた「グリーンツーリズム事業」エリアの一角。地域農業者との連携を保ちながらツーリズム事業の推進を進めてきた。今までにも観光農園などの事業計画が進んでいたが資金負担などの問題から難航していた。
この状況を一挙に解決する情報が小田原市に入った。鎧塚さんがかんきつ類の生産農家と連携できるスイーツショップの事業地を探しているとの情報だった。小田原市は早川地域を検討してもらえないかとアプローチを開始。昨年8月には鎧塚さんも現地を視察し、計画が進んだ。
現在、土地を利用するための手続きを進めているが、これがクリアされれば11月開業を目指して一挙に前進することになる。小田原市としては隣接する駐車場やトイレを整備して支援するほか、地元農業者はスイーツ原材料の提供などを行い協力体制を築いていく構え。
小田原市経済部農政課の穂坂明利課長は「早川地区の集客の拠点になれば、グリーンツーリズム事業が推進していく。地元の農業者にとってもメリットは大きく、小田原早川ブランドの創成の第一歩となる」と喜ぶ。早川スイーツの誕生に期待が掛かる。