大正末期からアジ・カマスなどの干物やかす漬けの製造を手掛け、小田原市内に干物店「ひもの屋半兵衛」を経営する「大半商店」(小田原市東町)が創業100周年を迎えた。
全ての魚を丁寧に手開き加工する大半商店。創業当時からの手開きの技術が現在にも受け継がれている。4代目で専務の椙崎晃久さんは「実は機械を導入したことはある。でも、魚の大きさは全てが同じではなく、機械では納得できない部分があった」と振り返る。
創業当時から大半商店では、魚の腹部に残っている内臓や骨に添った血線などを、丁寧に手を抜かずに取り除くことにこだわってきた。この作業が味を左右し、その後に塩汁(しょっつる)に漬けた際の味作りに最も大切な工程という。
椙崎さんは「創業者椙崎半兵衛と妻のトメの2人で、日々積み重ねて確立した『手開き加工』の方法が一番おいしい。100年も続いた私たちのこだわりでもあるし、変えることのない私たちの流儀」と力を込める。
100周年を記念した企画の第1弾として10月26日から、ネット限定商品「訳ありパック」(通常1パック400円)を100周年にちなみ100円で販売する(無くなり次第終了)。発送は11月5日から。