暮れから新年にかけての多くの宿泊客でにぎわう旅館「箱根 緑樹山荘」(箱根町元箱根)に「鏡餅」が用意され、新年を迎える準備が完了した。
鏡餅の製造と飾り付けを行ったのは、水にこだわり無農薬で自らも米を生産する「志村屋米穀店」(小田原市浜町)の志村成則さん。「めでたいことを重ねられるように願って飾られる『鏡餅』。来年が良い年であるように願って作り飾る」と話す。
飾られた餅は五升。裏のない誠実さを表す「裏白(ウラジロ)」と、若葉が出たあと前年の葉が譲るように落葉していくことから幸せが代々続くように願う「譲り葉(ユズリハ)」を使って鏡餅を仕上げていく。
正面に門松(かどまつ)が飾られた「箱根 緑樹山荘」。玄関を入れば、堂々とした鏡餅が来客を出迎える。「気持ちよく、縁起よく新春を過ごしてもらうための伝統的なおもてなし」と志村さんは話す。