10月5日に緊急停止した「箱根駒ケ岳ロープウェー」は、原因の解明と部品の交換を行い安全に運行する準備が整い、併せて、関東運輸局への報告が完了したことから10月28日より運転を再開した。
5日の緊急停止は、発車後19メートル付近で発生。山麓駅(箱根園内)から乗車した15人と、山頂駅(駒ケ岳)から乗車した14人の乗客が一時的に車両内に閉じ込められた。乗客は搬器救助口より救助用具を使用して地上に降下した。
メーカーと共に緊急停止の調査を行い、電動機(モーター)と減速機をつなぐベアリングの破損が原因と分かり、破損したベアリングを交換。他のベアリングについても一斉点検を行った結果、破損や損傷が見られないことが確認された。これを受けて、箱根駒ケ岳ロープウェーでは、再発防止のため日常点検の回数を1日3回から5回に増やして管理体制を強化して安全運行を行う。
折しも現在の箱根は紅葉の真っ盛り。箱根駒ケ岳ロープウェーは、色付く箱根の山々や芦ノ湖畔の紅葉と白く染まる富士山が見える動く絶景スポット。
運行スタッフの曽我虹輝さんは「10月5日の緊急停止で乗車していたお客さまには大変迷惑をお掛けした。緊急停止した原因の究明や救助訓練など安全に運行する準備が整い関東運輸局への申請も行ったことから昨日(10月28日)、運行を再開。箱根はこれから紅葉の時期を迎え毎年多くの方々にお越しいただいており、ロープウェーを安心して利用いただけるように、脱出訓練を見直し、速度を遅くするなどして安心安全を強化。箱根の魅力を多くの方に伝えられるようスタッフ一同、心からお待ちしている」と話す。