箱根地域の旅館で、新しい年が穏やかな一年になることを願って新年の準備が進められ、旅館「箱根 緑樹山荘」(箱根町元箱根)でも「鏡餅」を飾り迎春の準備が完了した。
鏡餅の製造と飾り付けを行ったのは「志村屋米穀店」(小田原市浜町)。店主の志村成則さんは「観光地の旅館にとって今年は試練の1年だった。波乱の年を封じて新たな年が穏やかであるように願う気持ちを酌んで鏡餅を飾る」と話す。
心の潔白さと裏のない誠実さを表す「裏白(ウラジロ)」と、若葉が出たあと前年の葉が譲るように落葉していくことから幸せが代々続くように願う「譲り葉(ユズリハ)」。「まるで旅館や私たちの繁栄の秘けつを教えられているよう。飾り付けのときには身が引き締まる」と気持ちを言葉にする。
鏡餅を重ねるのは、年をめでたく重ねるという意味もある。志村さんは「来年も良い年であるように願い込めて重ねる鏡餅。ぜひかなってほしい」と話す。