木造の駅舎で知られる東海道本線根府川駅前のおかめ桜が五分咲きとなり、間もなく地域一帯がピンク色に染まる。「離れのやど 星ケ山」の内田昭光さんは「今年は10日ほど早く咲き始め、一段と花がきれい。見頃は早い」と笑顔を見せる。
根府川地域にある施設「離れのやど 星ケ山」「きのこ苑 お山のたいしょう」「オーランジェ・ガルデン」など地域の施設や住民、協力者が中心となって植栽を始めて30年。現在までに大小含めて1000本を越えるおかめ桜が、里山に同化するように植えられている。
「1カ所に植えられた桜ではなく、根府川の地域のあちらこちらに植えられているので、根府川の持つ風情が感じられてすばらしい」「おかめ桜は、私たちが見やすいように下向きに花を付けてくれる」「あちらに2本、こちらに3本。合わせて1000本のおかめ桜が私たちを出迎えてくれる」などの声が聞こえる。
内田さんは「根府川がおかめ桜のピンクで彩られている。困難なときだけど桜が勇気をくれている。ぜひご覧いただければ」と呼び掛ける。