日本を代表する日本画家の一人で「文芸春秋」(2000~2010年)の表紙画で知られ、町立湯河原美術館・名誉館長の平松礼二画伯がフランス共和国の芸術文化勲章を受章した。
多彩な技法を用いた作品作りで知られる平松画伯。町立湯河原美術館との関わりは古く、美術館内に「平松礼二館」があり、作品を常設展示するほか、定期的にテーマを設けた企画展も開いている。
今回受賞した勲章は、「芸術・文学の領域での創造、もしくはこれらのフランスや世界での普及に傑出した功績のあった人物」に対し、フランス文化通信省が授与する勲章。日本人では、安藤忠雄さん、杉本博司さん、三宅一生さんなどが受章している。
3月24日に在日フランス大使館公邸(東京都港区)で叙勲式が行われ、勲章が授与された。式では、フィリップ・セトン駐日フランス大使から祝いの言葉と平松画伯のこれまでの経歴が紹介され、モネの作品を通して日本とフランスの相互理解と芸術の交流に貢献したことが授章の理由であることが述べられた。
平松画伯は「50歳のときにモネの作品に出会い、日本文化の飾り、遊び心、季節、時間を感じ取り、印象派のジャポニスムの源流を求めて研究を重ねてきたこと、昨年その成果をモネの作品と同規模のびょうぶ作品として完成し安堵(あんど)している」と話す。
開館時間は9時~16時30分。入館料は、大人=600円、小・中学生=300円。水曜休館。