箱根町立 箱根湿生花園(箱根町仙石原、TEL 0460-84-7293)で5月21日から開催されている「箱根の小さなあじさい展」を訪れる人が増え、園内からは「かわいい」「小さい」などの声が上がる。
湿原をはじめとして川や湖沼などの水湿地に生育している植物を中心に、低地から高山まで、日本の各地に点在している湿地帯の植物200種、高山植物1100種のほか、珍しい外国の山草も含めて約1700種の植物が集められている箱根湿生花園。
「箱根の小さなあじさい展」では、かわいらしさで人気を集めている日本各地の山間部に自生する「ヤマ(山)アジサイ」など約200種500点を展示。小型で鉢栽培でも楽しむことができるため人気が高く、近年では魅力的な品種が次々に登場している。今回は、ヤマアジサイの自生地である湿った岩場を再現した会場に「藍姫」「クレナイ」「富士の滝」といった定番の品種から最新品種まで、ヤマアジサイの園芸品種や野生種を約200品種500点を展示している。
一般的にアジサイは、ヨーロッパなどで品種改良され、白、青、紫や赤色がきれいな「ガク(額)アジサイ」を目にすることが多い。原産地は日本を中心にしたアジアだが逆輸入されたこともあり「セイヨウ(西洋)アジサイ」と呼ばれ、暑さや光に強い特性があり装飾花として定着した。
一方、日本の山や沢などで自生していたのが「ヤマアジサイ」。日本各地の山間部に自生する小型のアジサイで、光が少なく湿った岩場などに多く見られることから「サワ(沢)アジサイ」と呼ぶ地域もある。
「箱根の小さなあじさい展」を担当する松江大輔さんは「展示が始まった5月21日ごろは、日中の温度は例年並みにだったが夜の温度が10度前後と上がらず開花が遅れたが、今は15度前後になり見頃を迎えている。日本で育つ小さなアジサイたちの美しさを楽しんでいただければ」と呼び掛ける。
開園時間は、9時~17時(入園時間は16時30分まで)。入園料は大人(中学生以上)=700円、子ども(小学生)=400円。