南足柄市千津島の長井清高さん宅の庭に咲く7種類40本の藤が、例年より早く見頃を迎え里山に咲き誇る姿を見に訪れた人々を喜ばせている。
今から50年ほど前、父親の故・長井高平さんが山から移植した藤。藤棚を作らず立ち木造りで自然のまま育てているため本来の藤の姿を見られる。藤の花は、青空や雲、背景と融合して咲き誇る。
毎年、藤の花にレンズを向けている小澤宏さんは「それはそれは見応えがある。今年は梅が早く開花。梅が早いと桜も早く、ツツジなども見頃が早まった。そんなときには一斉に咲くので見応えは格別。毎年訪れているが今年は特に良い」と話す。
藤の手入れは大変で、現在では家族が受け継いで守り続けている。花が咲いたあとにできる豆鞘(まめさや)や枯れた花房をつけておくと木が弱くなる。こまめに取る必要があり家族で力を合わせているという。
例年、4月20日前後からゴールデンウイークまで長井さん宅を会場にして開催している「金太郎ふじ祭り」も、開催期間を早める方向で調整されているという。