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小田原の洋菓子店が和風ケーキ「Wabi-Sabi」 悲しい時のケーキ「オトメユリ」も

日本に伝わる伝統の食材を使用したケーキ「Wabi-Sabi(わび さび)」

日本に伝わる伝統の食材を使用したケーキ「Wabi-Sabi(わび さび)」

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 小田原のナチュラル菓子工房「citron(シトロン)」オーナーパテェシエールの大和田芳実さんが、日本に伝わる伝統の食材を使用したケーキ「Wabi-Sabi(わび さび)」を開発し販売を開始した。

「悲しいときに食べて元気に」と開発した「オトメユリ」

 大和田さんがヨーロッパでの修業中に現地のパテェシエから「日本にもケーキを特徴付ける食材はあるはず。柚子(ゆず)などもその一つでは?」とよく言われていたという。「確かに、果物など日本の食材の品質も良く、いつかは挑戦してみたいと思っていた。そのテーマを商品化するきっかけになったのは、茶室を訪れたとき」と振り返る。

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 訪れた茶室で薄茶と和菓子を味わった大和田さん。「静かな空間と、そこに流れる時間の中で、お茶と季節を表現した上生菓子の練り切りを味わう。穏やかに衝撃を受けた。茶人と菓子職人の存在さえ感じさせないのに技がしっかりあり心に染み込んできた」と話す。

 「ケーキでもできるはず」。何度も試作を繰り返して誕生したのが「Wabi-Sabi(わび さび)」(480円)。たっぷりのバニラビーンズのムースと金時餡(あん)や抹茶を生かした生チョコレートで作り上げた。大和田さんは「テスト販売でも好評で何度かの改良を重ねて販売した」と話す。

 併せて、「実はもう一つのケーキにも挑戦していた」とも話す。うれしいとき、楽しいときにケーキを食べることが多いが「1人のときや静かにしていたいとき、場合によっては悲しいときに食べるケーキがあってもいいのでは。食べて元気になれば」と開発の経緯を話す。

 そうした中で誕生したのが「オトメユリ」(500円)。程よい酸味のスモモムースとホワイトチョコレートのムースで作り上げている。オトメユリの花言葉は「飾らぬ美」。こちらも女性に人気があるという。

 大和田さんは「今までの概念を越えて新たなケーキ作りをするときがとても楽しい。2つとも好評でほっとしている。これからも食べていただく人に寄り添える味を開発していきたい」と意欲を見せる。

 営業時間は10時~16時30分。予約が必要。